今こそ廣松渉を読み返す/哲学・現代思想の古本古書を無料出張買取しております


もちろんタイトルは「今こそマルクスを読み返す」のモジリです。
実は20年前の学生時代に挑戦して一度挫折しています。なぜ挫折したのでしょうか、恥を忍んで書いてみましょう。
ひとつは、当時は目の前の政治的情況論を求めていたので(若いころはそうですよね、誰でも・・・)、純然たるアカデミズムは、少しまどろっこしかった、と思えたのでしょう。私にとって廣松とは、ブントの理論的支柱としての側面より、西洋思想に追随するのではなく、独自の理論と文体で真理を追求する、例えば西田幾多郎に似た孤高の学者というイメージがあります。
もう一つは彼の「関係論」というアプローチが、「俺が俺が」と自分こそを第一義的に考えていた若かりし未熟な青年には理解できなかったのかもしれません。これは年の功と言えるかもしれませんね。
さて弁解はこれぐらいにして、寝る前の30分、いつもより早くパソコンの電源を消して、この思想の巨人と格闘することにしましょうか。